美容・健康の2つの面で様々な効果を持つコエンザイムQ10ですが、サプリメントや食品からの吸収率は意外にも低いことをご存知でしょうか。今回はコエンザイムQ10の吸収率の低さから吸収率を高める方法までをご紹介します。
コエンザイムQ10は脂溶性で、脂に溶けやすく水に溶けにくい性質を持っています。腸内は水分で濡れているため、コエンザイムQ10は人体に吸収されにくくなっているのです。無闇に大量に摂取したとしても多くは排泄物として体外に排出されてしまいます。
一口にコエンザイムQ10といっても、実は3つのタイプが存在します。その3つは酸化型・包摂体・還元型と呼ばれます。
最も吸収率が低いのは酸化型です。サプリメントなど健康食品に使用されているコエンザイムQ10は元々酸化された形で存在していたもので、これを体内で利用するには一度還元する(酸化状態を解く)必要があります。
全ての酸化型コエンザイムQ10が還元され、しっかり吸収されれば問題はありません。しかし、実際には全てが還元されるわけではなく、還元されななかったコエンザイムQ10は排泄物として体外へ排出されます。このため、酸化型は吸収率が低いとされているのです。
包摂体・還元型は酸化型をより人体に吸収しやすくしたものです。包摂体とは、酸化型コエンザイムQ10をシクロデキストリンという物質で包んだものです。シクロデキストリンは、外側は水溶性、内側は脂溶性という特殊な性質を持ちます。外側部分が水に溶けやすいので、コエンザイムQ10の吸収率を上げることができます。
また、還元型とはその名の通り、酸化型コエンザイムQ10を還元し、人体で利用しやすくしたものを言います。還元するためには手間と費用がかかるため、還元型を使用したサプリメントは比較的高価になります。
コエンザイムQ10は脂溶性です。そのため、食事と同時もしくは食後に摂取することで簡単に吸収効率を上げることが可能です。
コエンザイムQ10のサプリメントを選ぶ際は、包摂体もしくは還元型のものを選ぶようにしましょう。酸化型コエンザイムQ10のサプリメントは基本的に包摂体としての処理を施されているのでそこまで心配する必要はありませんが、念のため成分表示や口コミなどはしっかりと確認しておきましょう。また、還元型のサプリメントは高価な傾向にあるので、長く飲み続ける場合は注意しておきましょう。
【参考URL】
コエンザイムQ10は体内で吸収されにくい?