コエンザイムQ10の基礎知識

コエンザイムQ10の歴史

現在では健康成分として人気の高いコエンザイムQ10ですが、元々は医薬品に使用されていたという歴史を持っています。当時は呼び方や使用方法までもが異なっていました。今回は、コエンザイムQ10の歴史を紐解いていきましょう。

コエンザイムQ10の歴史

コエンザイムQ10は1950年代に、イギリス・アメリカの両国でほぼ同時期に発見されました。イギリスではリバプール大学の研究員がビタミンAが不足した実験用マウスの肝臓内に、アメリカでは牛の心臓にあるミトコンドリア内部にそれぞれコエンザイムQ10があることを発見しました。また、当時はイギリスではユビキノン、アメリカではビタミンQと呼ばれていました。

この2つの成分が同じ成分であると判明したのは1958年のことです。アメリカにあるテキサス大学のフォーカース博士らが、上記2つの成分が同一であると発表し、化学構造を決定しました。

コエンザイムQ10は発見当初からエネルギー生産活動への影響が示唆されていたこともあり、発見から現在に至るまで各所で研究が進められています。

日本においては、1974年に心臓病や糖尿病に効果のある医薬品として製造が許可されました。その後、1991年からは薬局やドラッグストアなどで市販されている一般用医薬品でもコエンザイムQ10が使用されるようになっています。

サプリメントや飲み物などの食品への使用が許可されたのは、2001年のことです。健康食品として使用されてからはまだ15年程度しか経過していませんが、発見・研究され始めてからは半世紀以上の歴史を持っています。その分、効果や安全性に関しての信憑性は、他のサプリメントを遥かに上回っていると言えるでしょう。

コエンザイムQ10の効果

エネルギー生産を促進

コエンザイムQ10はミトコンドリアの働きを活性化させてエネルギー生産を促進します。発見当初からエネルギー生産に何らかの影響があることは分かっていました。

日本においては、1974年から心臓病の改善薬として使用され始めました。特に心臓のポンプ機能向上に効果的で、現在でも心不全の治療に用いられることがあります。

抗酸化作用

コエンザイムQ10は抗酸化作用を持ち、増えすぎた活性酸素を除去して身体を老化から守ってくれます。活性酸素は有害物質から身体を守るために必要な成分ですが、増えすぎると正常な細胞まで酸化させてしまうので、病気の原因になります。

その他にもシミやシワなどの肌質悪化など、活性酸素は美容面においても悪影響を及ぼします。コエンザイムQ10をしっかり補うことで、健康と美容の両方を正常に維持することが可能です。

ページのトップへ戻る